ビュ-カメラ改造
フィルム時代ブツ撮りといえばビューカメラで撮影するが当たり前で、デジタル移行後もアオリ必要時にはデジタルバックで撮影していましたが手持ちのバックタイプはCCDでライブビューが白黒のためちょっと見ずらく(現行機はCMOSですが高くて買えません (´;ω;`) 懐事情もあり最近ではDSLRでアオリ撮影を行っています、ただDSLRでは問題が?
DSLRでのピント問題
ビューカメラは大きなシートフィルムに合わせて作られている為小さなDSLR用センサーだと90㎜以下ではピントの結像が問題になります、理由:ピンを執るには後板を前後に移動する事で結像させるのですが90㎜以下ではフランジバックの距離の関係でフロント部分に当たる程接近します (+蛇腹の厚みで実際には結像できない) 更に DSLRではボディーを連結するアダプターが影響する為なんとか出来ないかと今回の改造に至りました ※フランジバックとはレンズマウント面からセンサーまでの距離
写真用語集 - フランジバック - キヤノンイメージゲートウェイ
下記は大判カメラ用の105㎜でピントを結像させた写真ですが中判デジタルは蛇腹が伸びていますねDSLRの方は余り伸びがなくこの状態だと物理的に少量しかアオれません、次にセンサーの位置を見て下さい同じ様な位置ですがカメラ形状とマウントアダプターでこの差が生まれてしまいます、この事からもDSLRでアオリを使いたい場合は120㎜以上のレンズが必要かと思います
※ピントだけなら90㎜でもなんとか結像しますがレンズ自体大きなSW、SA 系は後玉が当たる為使えません、但し:広角用凹みボードと袋蛇腹を使うと多少は改善できます
大判用は90mm以下が使えない為他に方法はないかと色々試したところ中判のGX680用が使える事が分かりました、GXのレンズはレトロフィーカス(前玉を凹・後玉を凸)で設計されているのか?手持ちの50㎜、65㎜、80㎜ではピントは勿論アオリを使かって撮影可能ですこれは大判用レンズでは有り得ない事で(^.^)嬉しい誤算でした
※35㎜版含め絞りを手動で操作できるマニュアルレンズは全て流用できますが焦点距離とイメージサークルの大きさには注意が必要です (引伸し用レンズも使用可)
改造のポイント①距離間と可動域を稼げる様支持台にL字プレートを取付け②レンズギリにディフューザーを設置できるようISSを直付けにしフレーム周りをコンパクトにしました
土台にはSinarを利用して前板/後板と蛇腹は取っ払いパーツを寄せ集めて自作しましたがこのカメラを改造してまで必要な方は余りいないと思いますので(^.^)今のデジカメに合う軽量コンパクトなビュ-カメラのURLを貼っていますご興味あれば検索ください
今回使用したモノ SinarX (土台部分)
☆前板側 Horseman Iss、L字プレート、クイックリリースクランプ、リグのパーツ
☆GXの場合 GXのボディーからフロント部分をバラしてクイックプレートをネジ止め
☆後板側 マウントアダプター、回転台/自作ボード、L字プレート、クイックリリースクランプ レボルリング用ロックネジ
☆蛇腹 ISSの大きさに合う様マミヤの蛇腹フ-ドを改造して再利用しましたがGX680の蛇腹でもぴったり合いました 両方ともヤフオクで入手可能
市販されているDSLR用アオリレンズを使えばアオリ撮影が可能になりますが可動量の少なさとティルトとスイングが同時に煽れないのが不満で(価格も)その点ビュ-カメラだと前板と後板が制限なくアオれるのが大きなメリットです
改造はともかく本体とレンズはヤフオクで数万円で落札可能ですしマニュアルレンズをお持ちなら取付の工夫は必要ですが資産も活用できますのでアオリ撮影にチャレンジされては如何でしょう
連結アダプターは市販されています https://www.discoverphoto.jp/Adapter/4x5-Digital-Camera-board-adapter.htm
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※ 少々お高いですが時代に合わせたデジタル用ビュ-カメラも市販されています
※ ビューカメラまでは必要ない方にキャノンのアオリレンズ紹介サイトです
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